通学生について

川﨑:はじめに、岡山校に通学している生徒さんの通学圏はどの範囲かお伺いできればと思います。
佐藤:当校では岡山県内の生徒がメインです。岡山市内からが一番ですが、次いで香川県からの通学生が多くなっています。数自体は多くはありませんが、岡山は交通の便もいいので福山から通学して来る生徒もいますね。
川﨑:交通の便がいいとなると通学の割合が高くなるのでしょうか。また岡山校には提携の寮もあるそうですが、入寮している生徒さんはどれぐらいいらっしゃいますか?
佐藤:そうですね、8割ほどが通っています。通いづらい山口や高知出身の浪人生が寮に入って頑張っています。
川﨑:通学者が8割は非常に多いですね。生徒の現浪比はいかがでしょうか。
佐藤:今年は現役生が7割ほどいます。当校では開校してから現役生が多数を占める傾向にありましたが、認知度の上昇とともに浪人生も近年増えてきて3割ぐらいになりました。
川﨑:岡山校では現役生が毎年多いのですね、現役生はどの高校から来ているのでしょう?
佐藤:私立トップから来る生徒が多いですが、岡山県内だけでなく、香川県からも私立公立問わず受講しています。
川﨑:県立高校からも来ている生徒さんがいるのは珍しいですね。岡山校の生徒さんはどこの大学を目指す傾向が強いのでしょうか?
佐藤:高校の先生や親が勧めるという背景もありますが当校では、岡山大学、香川大学など、中四国の国立大医学部を目指す傾向が非常に強いです。私立では大阪医科大学や関西医科大学などの関西の大学、次いで川崎医科大学が志望先に挙がっています。
在籍チューターについて

川﨑:少し話が変わりますが、岡山校のチューターさんはどこの学生が多いのですか?
佐藤:現在は岡山大学の学生が12名いて男子9名、女子3名という構成です。2020年度からは、川崎医科からも男女1名ずつ採用しています。
川﨑:岡山大学のみになっている理由はあるのでしょうか。
佐藤:県内には川崎医科大学にも医学部はありますが、立地的になかなか来られないのが現実です。しかし当校では国立志望者が多いので、実際に国立に通う先輩のアドバイスは言葉の厚みも増し、生徒達に強く響くものがあると思っています。
川﨑:確かに志望校の先輩のサポートがあるのは非常に心強いですね。
大学入試の特徴について

川﨑:中四国の国立大の医学部入試にはどういった特徴がありますでしょうか?
佐藤:岡山大の入試では、いかにミスを少なくできるかが勝負です。共通で8割以上点を取り、二次試験でも8割近く点を取らなければ合格は難しいと思います。これは岡山大の入試問題が全学部共通なので比較的平易ということもありますが、失敗をした京都大や大阪大狙いだった学生が受けに来るので受験者のレベルが上がるという理由もあります。しかし問題だけでいうと、香川大学や徳島大学の方が医学部独自の問題が出題されるため、実は難しくて生徒は苦労するんです。
川﨑:国立の中でもやはり傾向が異なるのですね、私立の川崎医大の試験はいかがでしょう。
佐藤:川崎医科大学の一般入試は英数の配点が高く、この2科目の出来によって合否が分かれてきます。数学はそこまで難しくはないのですが、英語の読解問題に関しては、医学的な英単語の意味を文章の中から推測する力が求められます。小論文はここ数年、倫理観や人生観についての課題文を出されることが多く、自分の考え方を問われるケースが多くなっています。
川﨑:自分の意見を述べることの大切さを痛感します。これらの大学の特徴に関して岡山校独自で取り組まれていることはありますか?
佐藤:出来るだけ週1で学習進捗管理をしています。国立大合格の為には学習科目のバランスが非常に大事だと考えています。その上でどうしても後回しになりがちな国語や社会においても、しっかりとスケジューリングしていくことで入試本番を盤石な体制で臨めるようにしています。また「出願マッチング」を国立大においても行っている点は独自性があると思います。中四国の国立大入試の情報量には自信があるので、正しくマッチングすることで、過去にセンターで8割ほどしか取れなかった生徒が国立に合格した実績もあります。
受験生へのメッセージ
川﨑:最後に、医学部を目指す人達へのメッセージをお願いします。
佐藤:国立を受けると決めた人は全ての科目で高いレベルが求められます。後回しにしがちな国語と社会を早めに学習計画に組み込み、しっかりとした対策と準備をしてほしいと思います。また、医師になる意味をしっかりと考えて欲しいと思います。確かに国立の医学部を卒業したということはステータスになりますが、医師になる為に不可欠なことではありません。一年でも早く医師になり、活躍することも大事だと思うので、自身の目的をしっかりと考えて進路を決めて欲しいと思います。
(※本記事は2022年1月時点での内容になります。)