大手の集団授業の予備校では、自分自身で学習スケジュールを管理し実行しなければいけないため、自己管理能力が非常に重要になります。
しかし、多くの生徒が正しい学習管理法を知らず、思うように成績を伸ばすことができていないのが現状です。
そこで今回は、完全個別指導で生徒の学習管理を徹底サポートしている予備校「メディカルラボ」の可児さんに「完全個別指導」の神髄についてお話を伺いました。
この記事は以下のような方におすすめです。
- 大手の集団授業の予備校に通ってもなかなか成績が伸びなくて悩んでいる方
- お子さんが大手予備校の授業についていけるか不安な保護者の方
-
- メディカルラボ
- 本部 教務統括
可児 良友 氏
-本日はよろしくお願いします。まずは「メディカルラボ」さんの概要について教えてください。
可児:「メディカルラボ」は全国26校のネットワークを築く完全個別指導の医系専門予備校です。
26校舎すべて最寄り駅から徒歩7分以内または駅直結にあり、通学する生徒の利便性と安全・安心に配慮しています。
時間に追われる受験生にとって学習時間は1分1秒も無駄にしたくありません。通学往復1時間の短縮でも、年間では365時間になります。この時間を学習に充てることで、貴重な学習時間を確保しています。
効率を突き詰めた【マンツーマン指導】
-マンツーマン指導だとどのようなメリットがあるのですか?
可児:医学部合格の可能性を高めることができます。
もともと私は集団授業の予備校で生物を教えていたのですが、集団授業では生徒の自己管理能力が非常に重要になります。
難易度の高い医学部受験においては相当高いレベルで自己管理ができないと合格は厳しいのが現実です。逆に言えば、こちらがしっかりとサポートしてあげれば合格する生徒もたくさんいるんです。
つきつめた効率の良い勉強となるとやはりマンツーマンが良いのかなと思います。集団だと分かっている単元も授業を聞く必要があって効率が悪い側面もあります。
どのくらいの学力レベルが必要か?現状は客観的に見てどのレベルにあるのか?1対1で教えれば、プロの講師がしっかりとその生徒を見て現状を把握することが可能です。
つまり、指示もサポートもし易いんですね。難易度の高い医学部受験は、1人の生徒を中心としたチームを結成してみんなで戦っていくことが合格の可能性を最大限に高めてくれると思います。
-チームとしてのサポートとは、具体的にどのような体制でバックアップされているのでしょうか?
可児:一人の生徒に対して各教科のプロ講師7名と担任がサポートする体制をとっています。
講師は授業以外にも生徒の得意・不得意の単元を把握し、解くスピードは速いのか、遅いのかなど細かく生徒について理解しています。
担任はそれぞれの講師と生徒の学習状況を共有し、それをもとに学習指導や進路指導をしています。
またその他にも現役医大生のチューターにいつでも質問できますし、時には相談に乗ることもあります。受験情報に関しても専門チームがあるので、受験した生徒から細かく情報を集めていますね。
-個別授業はどのような流れで行われるのでしょうか?
可児:通常は、150分を50分×3回に区切って授業を行っています。
基礎が不足している生徒であれば、最初の50分は予習の状況を確認した上で、理解が不足している箇所を教えていきます。次の50分は講師から与えられた課題を解いて、最後の50分は間違えたところを中心に解き方を再度教えていきます。
やはり聞いて分かるのと自分で解けるのでは違いますから、必ず授業の後に演習問題を解くことが大事だと思います。直ぐに問題を解くことで、1回目の復習ができますし、やったことを忘れずに定着できるという利点があります。
授業が終わったら講師が宿題を出すので、それを次の授業のときまでに自習時間を使ってやってもらうという流れですね。
-150分の授業だとかなり長い印象ですが、集中力が途切れてしまうことはないのですか?
可児:集中力が途切れてしまわないよう、50分×3回に分けて合間に10分の休憩を入れ、授業時間が長く感じないような工夫をしています。
ずっと講義をしている訳ではないので、大変ではありますが徐々に慣れていくと思います。
集団授業と違い、講師と生徒の1対1で会話しながら進んでいきます。ずっと聞きっぱなしの集団授業だと寝ちゃう生徒も中にはいると思いますが、1対1だとそのあたりの心配はありません。
-個別指導には、何かデメリットのようなものはあるのですか?
可児:一般的に言われているのは、競争環境が弱いことや受験生の中で自分の位置(順位)が分かりづらいことです。
競争で伸びる生徒はもともと力があるわけで、集団授業にもついていけると思います。しかし、真ん中より下の生徒の場合は、競争させることでモチベーションが落ちて脱落しちゃうこともありますので、すべての生徒が集団授業についていけるわけではありません。
そこで、当校では上位者だけに模試の成績結果を掲示して競争を促しています。外部の模試だけでなく、年2回の校内模試もありますので両方の結果を掲示しています。
逆に成績上位者以外には、結果は掲示せずに自分のペースが乱されないように工夫していますね。
自分だけの【完全個別カリキュラム】
-カリキュラムはどのように作成していくのでしょうか?
可児:まず、入塾時のスタートレベル判定テストで分野別に学力レベルを把握します。
志望大学に応じてゴールのレベルも決まりますから、後はそれをどういうステップでゴールに導くかを決めていきます。
生徒によって不得意科目を得意科目でカバーしなければいけない場合は、得意科目はより高いレベルになる場合もあります。その辺のバランスも考えて各教科の合計点で合格できるカリキュラムを作成していきますね。
-カリキュラムはどなたが作成するのですか?
可児:本部でカリキュラムを作る専門チームがありますので、大枠はそこで作成していますね。
ただ、1回のテストだけでは判断がつきにくいので随時修正はしていきます。
生徒の進捗に合わせて何度も修正することで、より生徒一人一人に合ったカリキュラムにすることができるのです。
曜日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
9:20 10:10 |
1対1授業 生物 |
小テスト (イディオム暗記) |
演習授業 数学 |
小テスト (単語暗記) |
小テスト (計算) |
自習室 |
10:20 11:10 |
1対1授業 英語 |
1対1授業 数学 |
1対1授業 英語 |
|||
11:20 12:10 |
||||||
12:20 13:10 |
小テスト (単語暗記) |
小テスト (生物) |
小テスト (計算) |
|||
13:50 14:40 |
自習室 | 自習室 | 宿題学習 | 小テスト (化学) |
宿題学習 | 1対1授業 英語 |
14:50 15:40 |
1対1授業 数学 |
演習授業 化学 |
1対1授業 化学 |
1対1授業 数学 |
||
15:50 16:40 |
||||||
16:50 17:40 |
自習室 | |||||
18:00 18:50 |
宿題学習 | 宿題学習 | 自習室 | 宿題学習 | 単元別 チェック テスト |
単元別 チェック テスト |
19:00 19:50 |
||||||
20:00 20:50 |
宿題学習 | 自習室 | ||||
21:00 21:50 |
自習室 | 自習室 | 自習室 |
※時間割はテスト結果、学習進度等により途中で変更することもあります。
毎週40時間分の宿題、わからないところはいつでも質問解決室で聞ける
-自習を管理されているということでしたが、宿題は強制でやってもらうんですか?
可児:授業が終わった後は原則として22時まで予習や復習(宿題)をやってもらいます。
自習も本人に任せてしまうと教科の偏りができてしまうので、好きな教科や得意科目の勉強時間が増えて、嫌いな教科や苦手科目の時間が減ってしまう傾向があります。なので、宿題の量によって調整し、勉強した時間や内容の記録をつけてもらっています。
一方で国公立大を目指している生徒など既にレベルの高い生徒の場合は、逆に宿題を減らして自分で立てた計画を行ってもらいます。問題をどんどん解いてもらって、それを講師がチェックしてその生徒に合わせて教えていきます。
また、担任との面談を通じて、進捗が遅ければ担任から講師に伝えてもらい講師が宿題の量を増やしたりなどもしていますね。
1つの授業で大体4~5時間くらいの宿題を講師から与えて週8コマの授業があるので、毎週40時間くらいの宿題があるんですよ。
-自習する中で、分からない点が出てきたら質問することは出来ますか?
可児:分からないことがあればいつでも「質問解決室」でチューターに質問できます。
もちろん、講師がいれば講師に聞くこともできますけど。誰に聞くかは自由ですし、そのあたりは臨機応変に対応しています。
-宿題が次の授業までに終わらなかった場合はどのように対応しているのですか?
可児:当たり前ですが、まずは何でできなかったのか?今後できるようにするためにはどうすれば良いのかを担任と面談して解決していきます。
また、担任同士でも話し合い、遅れている科目の宿題を重点的に出したりして、宿題一つにしても常に合格を意識して行っています。
レベルの高い生徒は、自分で予習してきたりもするので、最初の50分でその予習の解説をし、最後の50分からはもう先の単元に進むこともあります。
講師と担任が合格を全面サポート
-講師のレベルを大事にされている印象を受けたのですが、何か工夫していることはあるのですか?
可児:仰る通りで講師のレベルはもの凄く大事にしていて、当校の採用基準はかなり高いと思います。
学力試験や適性検査はもちろんですが、実際に個別の模擬授業をやってもらいます。集団授業の教え方に慣れていている講師は、生徒の様子を見ずに一方的な授業になってしまうこともありますし、一方で家庭教師の教え方に慣れている講師は、質問に答えることしかできない講師もいますから。
生徒それぞれの課題を見つけて、生徒のレベルに合わせた教え方をするためには本気で向き合わないと大きな成果を出すことは出来ないですね。
例えば、集団授業の場合はその日に教える単元は決まっているので準備がし易くて、準備通りに授業を進めていけるんですが、個別指導の場合は準備はもちろんするんですけど、生徒の状況を見て1つ前の単元に戻って教えなければいけないこともありますので柔軟に対応できる力が大事になってきます。
-担任は生徒とどう関わっているのですか?
可児:担任は、シーズンごとにどうやって授業を進めていくかを決めたり、生徒に模試のフィードバックをしたり、当然志望校について話し合ったりもします。
後は、9月くらいになると本人にとって相性の良い大学を担任が数大学ピックアップしていますね。例えば、どこの大学の入試問題がその生徒にとって相性が良いか、教科ごとに講師からフィードバックをもらっています。
具体的には、スピードがある生徒だったらマーク式の大学が良いとか、スピードはないけど難問が解ける生徒であれば問題量は少ないけど難問の多い大学が良いとか、得意な単元が良く出題されるとか、理由も含めて講師からフィードバックをもらっています。
それを担任が集約して生徒と面談し、重点対策校を決めていますね。
-生徒から面談のタイミング以外にも担任に相談があったりもするのですか?
可児:それはしょっちゅうありますね。悩んでいることを相談したり、雑談してリラックスできたりもしますしね。
-担任はどうやって決めているのですか?
可児:入校相談に来たときに面談したスタッフがそのまま担任になることが多いですね。
最初に面談しているので、その生徒のことを把握していますから。後は、入校相談の内容によっては、相性の良さそうな担任に変えることもあります。
地方でも都市部と遜色のない指導を展開
-今後に向けた新たな取り組みについて教えてください。
可児:現在、医学部・歯学部合格に挑戦する高校生の皆さまに、より通学しやすい距離で最適な学習環境を提供する、メディカルラボの新ブランド「メディカルラボ Personal」が始動しています。
365日使える自分だけのスペース「MyDesk」の利用と「同時双方向型」の1対1個別オンライン授業、専任スタッフによる学習相談・受験校相談などの手厚いサポートなどを受けることができます。
-このサービスはどのような想いで生まれたのですか。
可児:都市部以外の生徒にも、オンライン授業によって都市部のレベルと遜色のない教育を受けられるようにしたいという思いから生まれました。
近くに自分のレベルに合った予備校がないと悩んでいる方にぜひご利用いただきたいです。
誰にでも合格のチャンスはある
-最後に受験生へのメッセージをお願いします。
可児:医学部入試の倍率は高くなっていますけど、実際に合格している生徒の学習状況を見ると志望大学に合わせた対策や勉強も自分に合ったやり方で勉強している人は合格しています。
医師になるという強い意志と勉強の進め方さえ間違えなければ、誰にでも合格のチャンスはあると思います。諦めずに頑張って下さい!
毎年多数(2023年度は1,183名)の合格者を輩出しているメディカルラボ。率直に感じたのは、生徒1人にかけるサポート体制が抜群だということ。講師・担任・チューター・情報戦略チーム・事務スタッフが1つのチームとして運営され、それぞれの領域で全面サポートしていく。生徒も自分のために一緒に戦ってくれるチームがいることで効率的に勉強ができ、励みにもなる。完全個別指導だからこそ、こんな好循環な環境が生まれているのかなと感じました。