埼玉医科大学の傾向と分析

情報提供：医系専門予備校 メディカル ラボ
2025年04月時点の情報です。

埼玉医科大学の入試問題の出題傾向と分析

英語

23年度までの大問5題から大問４題に変更され、余裕を持って解答できるようになった。大問1の文法問題に同意文完成問題が追加されたが、3題のみで易しいため時間はかからない。文法・同意文完成ともに標準レベルで、全問正解も可能。読解問題の設問は空所補充と内容一致中心の出題だが、内容説明もあるため、単なる情報の拾い読みだけではなく精読も意識するとよい。文法は基本問題集を演習し、長文は500～700語の読解問題集を利用して内容理解中心に演習する。

数学

大問3はベクトルの出題だが、幾何的に解いた方が解きやすい。例年通り、大問４は確率の出題。例年は標準的な問題が多く難問はないが、50分で高得点を取るためにはかなり要領よく解くことが必要だ。大問１は基本レベルの小問集合。毎年、大問4で出題される確率は重点的に学習しておくべきだ。数学Ⅲの微分法・積分法も頻出であるため、計算練習は十分にしておく必要がある。似た問題の出題もあるため、過去問の演習も多いに役立つだろう。

化学

大問３題。2科目で90分の形式になり4年目となった。例年同様、試験時間に対する問題量が多く、ヘモグロビンと鉄の計算問題に迅速に対応できないと、やや解きにくかっただろう。有機は油脂がメインだった。金沢医科大と同じ試験時間だが、本学のほうが出題量が多い。大問数が3題で出題分野が限られるため、前期と併せて後期の過去問からもトピックやレベルを把握しておくとよい。本番では解くべき問題を見逃さず、スピーディに解いていこう。

生物

22年度、23年度は大問3題構成だったが、24年度は大問4題構成になった。小問集合が21年度以来、3年ぶりに復活した。小問集合は解きやすい問題が多いので、最初に処理しておくとよい。考察問題の割合が高く時間的に厳しいので、手をつけやすそうな問題から片付けていくことが重要。比較的多く出題される計算問題をどれだけ手早く解けるかどうかで差がつくので、典型的な計算問題を解く練習は必ずやっておくこと。

物理

ここ数年、大問３題構成が続き、力学、電磁気から各1題、もう１題が波動か熱力学のどちらかが出題される。過去には原子からの出題もあった。標準的な問題が多くを占めるが、ここ数年、難度が高い問題が数問出題されている（例えば、24年度の大問3の電気振動など）。また、計算に時間がかかる場合が多く、試験時間内にすべての問題を解き切ることは難しい。よって、実際に解答に入る前に、いったん問題全体に目を通し、解きやすい問題から丁寧に解答し、正答を積み上げていくことが肝心だ。難度が高い問題は後に回し、ケアレスミスに注意しながら、標準的な問題を確実に解き、合格点に到達できるように仕上げていくこと。