慶應義塾大学の傾向と分析
情報提供:医系専門予備校 メディカル ラボ
2023年12月時点の情報です。
本学医学部は、本学の使命「独立自尊と実学(サイエンス)の精神に基づき、患者中心の医療を実践し、世界の医学を先導する」に基づき、「基礎臨床一体型の医学・医療の実現」の理念の下、人材を育成してきました。
本学医学部は、この使命・建学の精神を理解し、次世代を先導し、豊かな人間性と深い知性を併せ持つ医学生を強く求めます。そのために、創立者 福澤諭吉の「一身独立(自ら考え、実践する)」の教えを理解し、世界に雄飛し、患者中心の医療を実現できるphysician scientist(科学的思考力を備えた医師)となりうる医療人としての資質、使命感、学習意欲を重視し、卒業時コンピテンスを修得しうる人材を選抜します。
入学試験での評価は、次のように行います。
基礎学力:学科筆記試験(数学、理科、英語。詳細は入試要項参照のこと)、面接、および小論文により評価します。
学習意欲・態度、使命の理解、倫理感:調査書、面接、小論文により評価します。
読解力・文章能力:学科筆記試験、小論文により評価します。
自らの考え方を他者に説明する能力、コミュニケーション能力:面接、小論文により評価します。
【入学までに身につけておくべきこと】
医学部では、幅広い知識や技能を修得し、実践することが求められます。また、卒業後は、医療人として、生涯にわたって学び続けることが求められます。そのために、大学に入学するまでに、次の教科・科目についての学力とともに、自ら学ぶ学習態度を身につけることが期待されます。
数学:数量的な概念の理解、論理的思考力、計算力
理科:物理、化学、生物など自然科学についての十分な理解と科学的思考力
英語:英語の読解力、表現力、コミュニケーション能力
特別活動および課外活動:主体性、協調性、共感・思いやり・気遣い、利他性(奉仕の心)、倫理感、責任感、洞察力など
入試に関する問い合わせ先 | 入学センター/〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 TEL:03-5427-1566 |
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募集要項の請求方法 | 大学のホームページ ※募集要項は紙媒体による配布を行わず、大学ホームページに掲載予定。 |
大学ホームページ | |
学部所在地 |
〒160-8582 東京都新宿区信濃町35大学病院、総合医科学研究センターなど。 Google Map |
アクセス | JR中央・総武線信濃町駅下車、徒歩約1分。都営地下鉄大江戸線国立競技場駅下車、徒歩約5分。 |
学部学科・定員 | 医学部=医学科110 |
大学院 | 医学研究科=(博士)医学研究系専攻、医療科学系専攻、(修士)医科学専攻 |
おもな付属施設 | 大学病院、総合医科学研究センターなど。 |
沿革 | 大正6年、北里柴三郎を学部長に迎え、慶應義塾医学科として創設。大正9年に大学令により医学部となる。昭和27年に新制大学医学部設置。 |
大問3題で2題が読解、1題が自由英作文という形式は22年度と同じ。長文内容は理解しやすいが、和文英訳、英文和訳、内容説明などの記述問題が多いため時間的余裕はない。英文内容を理解できるレベルの英語力は当然だが、記述問題に解答するだけの英語力と日本語力があるかどうかで合否は分かれる。そのため普段から英文解釈と英作文の練習は欠かせない。また語彙、語法の問題も多いため、ただ単語を覚えるだけではなく語法の問題集にも取り組んでおきたい。
22年度より全問が空所補充となっている。大問2の確率は21年度を除き10年以上出題が続いている。23年度は易化しているが、例年は問題の難度に開きがあり計算量も多いため、解答可能な問題を見極める力が必要と言える。大問1の小問集合は基本的な問題が中心で落とせない。大問2は例年確率が出題されているので、過去問演習が有効だ。後半の総合的な問題はレベルが高く、解法の丸暗記では通用しない。難関大の過去問で思考力を養っておくとよい。
大問3題。22年度から1題減少。大問1は小問集合。大問2は複雑な計算が必要で、高い実力が求められる。大問3の異性体を考える際、柔軟な思考で対応しなければならない。例年同様、簡潔な論述や導出過程が必要な問題もあった。本学の特徴は、様々な分野からなる総合問題が多いことだ。また昔に使われていた実験装置にも興味を持って、ある程度の理解を進めておくとよいだろう。定量性を扱う入試問題を数多く解いて、複雑な過程を段階を追って考えていけるように普段から意識を高めておこう。
22年度と同様に大問3題構成の記述式。例年、考察問題と論述問題が中心となっている。20年度以降、3年連続で描図問題が出題されていたが、23年度は出題されなかった。例年、難度の高い考察問題が複数出題されることが多く、さらに問題量が多いためそれを短時間で解くことが要求される。本学の過去問や難関国公立大の過去問を使って、難度の高い考察問題や論述問題の演習を十分にしておくこと。
例年通り大問3題。大問1は小問集合で、受験生の馴染みのないものも含めて多様な事例が出題されている。大問2は眼球のモデル、大問3は導体球の電気容量の問題だった。大学のレベルを考慮すれば、誘導も丁寧で難問とは言えないが、広汎で正確な知識と、事例を正確に把握する力を要求され、物理の実力が試される出題。また、日常生活における科学的視点を問う問題も見られる。論述対策も必要で、正確な用語を用いた論旨明快な文章を書く力が不可欠だ。