多湖 佑太さん
私は高校では、理系の上位のクラスに在籍していました。しかし、高校3年時に「共通テストの点数が伸びる気がしない」「クラスの雰囲気にあまりなじめない」といった要因から、国公立の医学部合格へのモチベーションが薄れていってしまい、最終的には、私立の医学部にも合格できませんでした。
途方に暮れていたときに、知り合いからメビオを勧められ、以前から「大阪医科薬科大学か関西医科大学に行きたい!」と思っていた私はすんなりメビオに通う決心をすることができました。
メビオに入ってからしばらくは順調だったのですが、8月末の近畿大学医学部模試では、同じクラスの友人たちが好成績を収める中で、私は理科の成績がふるわず、「焦り」を感じ始めました。そのときは本当に切実な焦りを感じていたのですが、いま思い返してみれば、それは良い意味での「焦り」だったと思います。というのも、それ以降、私は理科の勉強時間を確保することを最優先にするようになり、結果として、バランスよく成績を取れるようになったからです。とくに、化学の宮沢先生にもらったプリントを狂ったように読んでは写して、といった作業を繰り返したり、物理の和田先生からもらった演習問題に取り組む時間を増やしたりしたことが良かったと思います。理科に力を注いだかいもあって、11月の近畿大学医学部の推薦入試では、ちゃんと理科でも得点して、無事合格することができました。
そうして少し安心したのも束の間、12月の関西医科大学模試では、再び同じクラスの友人に成績で大きく負けて、「焦り」を感じ始めました。メビオは少人数制で、クラスの数が多いため、クラスメイトは競い合うのにちょうど良いライバルばかりです。だから、成績が伸びてきても要所々々でこうした良い意味での「焦り」を感じることができ、慢心することなく勉強を続けられます。こうした環境は、メビオの強みのひとつだと思います。
冒頭で述べたように、私は大阪医科薬科大学か関西医科大学に進学したかったのですが、2024年は、関西医科大学の2次試験と大阪医科薬科大学の1次試験の日程が重なっていました。だから、どちらを取るかで迷わないよう、先に1次試験がある関西医科大学でずば抜けて良い成績で合格してしまおうと考え、その日に向けて、授業中から本番のスピードを意識してすべての問題に取り組むように努めました。
そうして迎えた関西医科大学の1次試験は、本当に完全燃焼できた手応えがあり、2次試験の面接に向けてスーツにアイロンをかけて合格発表を今か今かと待ちながらも、不安は少なからずありました。
そして迎えた1次試験の合格発表ーーー結果は、まさかの不合格でした。4日後に大阪医科薬科大学の1次試験を受験することは本当に考えていなかったため、関西医科大学の不合格からの4日間は、生きた心地がしませんでした。しかし「近畿大学の推薦入試に合格しているのだから大阪には残れる!」と考えることで、徐々に気持ちが落ち着いてきました。
大阪医科薬科大学の試験当日は、自信がなく不安でしたが、本番は信じられないくらいよくできました。結果、正規合格をいただき、本当に「地獄から天国へ」という気持ちでした。さらに驚いたことに、首席合格ということで、入学式では入学生代表として宣誓をさせていただくことができ、本当に嬉しい結果となりました。
私はメビオに入ってから、「昨年やらなくていいやと思っていたことを今年はすべてやる!」という考えのもとに、常にやるべきことを自分で考えてやってきました。高校でのどこからやらされている雰囲気の勉強法とは異なり、浪人してからは、勉強をしていて楽しいことがとても多かったです。
メビオの1年間で、勉強、友人関係を通して少し成長した気がしました。近畿大学医学部の推薦入試の手応えがなかったときや、関西医科大学に通らず落ちこんでいたときに、小論文・面接担当の富永先生は「お前は大阪医科薬科大学に行くんや!ここで落ち込むな!」と励ましてくれました。また、化学の加治屋先生は、退寮の後に「あなたは素直に勉強して素直に伸びたね」と褒めてくれました。他にも書ききれない多くの言葉を先生や友達からかけてもらい、それらの言葉の一つひとつが本当に嬉しかったです。本当に1年間ありがとうございました。