大阪医科薬科大学の傾向と分析
情報提供:医系専門予備校 メディカル ラボ
2022年11月時点の情報です。
本学は、昭和2年(1927年)に開設されて以来、約9000人の医学部医学科卒業生を送り出しており、建学の精神「医育機関の使命は医学教育と医学研究であり、またそれらは実地の医療に活かすことで達成される」と学是「至誠仁術」をもとに、今後さらに発展していくことを目指しています。その建学の精神を具現化した教育目的は、「豊かな人間性を備え、人類共通の課題である健康の維持増進並びに疾病の予防と克服及び苦痛の軽減に努める人材、変化する社会に対応し最新の知識と最良の技術を生涯学び続ける人材、及び地域医療から世界に通じる研究開発にわたる領域で探究心を持って活躍する人材を育成する」ことです(学則第5条より抜粋)。
本学は、6年間のカリキュラムの履修を通して、教育目的に掲げた医師や医学研究者を育成するため、次のような資質をもつ人材を求めています。
1. 医学を学ぶ明確な目的と意欲をもっている人
2. 医学を学ぶために必要な基礎学力、応用力、思考力、判断力、表現力をもっている人
3. 人に対する思いやりと豊かな人間性、および高い倫理性をもっている人
4. 他の人の意見を尊重し、コミュニケーション能力を涵養できる人
5. 知的好奇心と探究心をもって、自ら生涯にわたり課題の発見と解決に取り組むことのできる人
6. 柔軟な思考ができ、多様化と国際化に向かう現代社会に適応できる人
入試に関する問い合わせ先 | 入試・広報課/〒569-8686 大阪府高槻市大学町2-7 TEL:072-684-7117 |
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募集要項の請求方法 | 大学のホームページ/テレメール ※詳細は大学のホームページに掲載。 |
大学ホームページ | |
学部所在地 |
問合せ先に同じ。 Google Map |
アクセス | 阪急京都線高槻市駅下車、出口すぐ。JR京都線高槻駅下車、南口より約徒歩8分。 |
学部学科・定員 | 医学部=医学科112(認可申請中含む) |
大学院 | 医学研究科=医科学専攻、医学専攻 |
おもな付属施設 | 大学病院、三島南病院、健康科学クリニック、訪問看護ステーション、LDセンターなど。 |
沿革 | 1927年創設の大阪高等医学専門学校が前身。1946年に旧制の大阪医科大学となり、1952年に大阪医科大学医学部となった。2021年大阪薬科大学と統合し、大阪医科薬科大学が誕生。 |
英文和訳・内容説明・制限英作文の計10題から成る形式に変化はない。大問Ⅱで指示語内容を明らかにして和訳する問題が初めて出題されたが、他大学では頻出の出題形式であるため特に問題はなかったと思われる。近年は標準的な問題が増えている。英文和訳は複雑な文構造の問題はないため、入試標準レベルの単語と熟語をしっかり覚え自然な日本語で解答することに注意。英作文も標準的なため綴りや英文法のミスに気を付ければ高得点が取れる。時間内で解答するために国公立大2次や本学の過去問で出題形式に慣れ、時間内で解答する練習をする。
21年度は新型コロナウイルスの影響と思われる易化があったので、22年度は難化したようにみえる。論述力の差が付きそうな問題が多く、近年は、微積分、確率、複素数平面、整数の出題が多く、証明問題も毎年多数出題されている。公式を適用するだけで解けるような問題ではなく、計算量が多い年度もある。国公立大の2次試験でよくみられるような融合問題や誘導問題が多い。標準的な国公立大の誘導形式の問題を十分に練習しておくとよいだろう。簡潔で要領を得た答案を作成する練習もしておくこと。
大問4題。描図問題におけるセッケン分子の配列、また都市ガス・水性ガスや鉄の日常的な利用など、生活に関連した題材が特徴だった。有機は、21年度の天然高分子と異なり、オーソドックスな鎖式・環式炭化水素の問題で、分子構造と沸点の関連性もあった。理由説明などの論述では的確にポイントを記すことが大切。例年、得点差がつく問題があるが、ほぼ全問同レベルで構成されていた。過去問の攻略では、できる限り前期と後期の問題に取り組んでおこう。
21年度と同様に大問4題構成の記述式。知識問題は基本的、標準的な問題が多く、正確で深い理解が問われている。論述問題は毎年出題され、知識論述の問題が多いので、普段から用語の定義や現象を正しく表現できるように練習しておく必要がある。計算問題は典型的な問題が出題されることが多い。22年度は出題されなかったが、描図問題はよく出題され、日頃から教科書の図を意識して見る習慣をつけておく。
例年、大問4題のうち、1題は小問集合。22年度は出題されなかったが、電力輸送の問題が頻出なので、必ず過去問を解いておきたい。残りの3題のうち1題は力学が毎年出題され、ほかは電磁気、波動、熱、原子のうち1~2題が出題されている。ただし、19年度以降は大問としての原子の出題はない。問題の誘導は丁寧だが、難しい問題も含まれる上に分量がやや多い。そのため、過去問を解く際には時間配分や解答順序に注意する必要がある。