慶應義塾大学の傾向と分析
情報提供:医系専門予備校 メディカル ラボ
2022年11月時点の情報です。
本学医学部は、本学の使命「独立自尊と実学(サイエンス)の精神に基づき、患者中心の医療を実践し、世界の医学を先導する」に基づき、「基礎臨床一体型の医学・医療の実現」の理念の下、人材を育成してきました。
本学医学部は、この使命・建学の精神を理解し、次世代を先導し、豊かな人間性と深い知性を併せ持つ医学生を強く求めます。そのために、創立者 福澤諭吉の「一身独立(自ら考え、実践する)」の教えを理解し、世界に雄飛し、患者中心の医療を実現できるphysician scientist(科学的思考力を備えた医師)となりうる医療人としての資質、使命感、学習意欲を重視し、卒業時コンピテンスを修得しうる人材を選抜します。
入学試験での評価は、次のように行います。
基礎学力:学科筆記試験(数学、理科、英語。詳細は入試要項参照のこと)、面接、および小論文により評価します。
学習意欲・態度、使命の理解、倫理感:調査書、面接、小論文により評価します。
読解力・文章能力:学科筆記試験、小論文により評価します。
自らの考え方を他者に説明する能力、コミュニケーション能力:面接、小論文により評価します。
【入学までに身につけておくべきこと】
医学部では、幅広い知識や技能を修得し、実践することが求められます。また、卒業後は、医療人として、生涯にわたって学び続けることが求められます。そのために、大学に入学するまでに、次の教科・科目についての学力とともに、自ら学ぶ学習態度を身につけることが期待されます。
数学:数量的な概念の理解、論理的思考力、計算力
理科:物理、化学、生物など自然科学についての十分な理解と科学的思考力
英語:英語の読解力、表現力、コミュニケーション能力
特別活動および課外活動:主体性、協調性、共感・思いやり・気遣い、利他性(奉仕の心)、倫理感、責任感、洞察力など
入試に関する問い合わせ先 | 入学センター/〒108-8345 東京都港区三田2-15-45 TEL:03-5427-1566 |
---|---|
募集要項の請求方法 | 大学のホームページ ※募集要項は紙媒体による配布を行わず、大学ホームページに掲載予定。 |
大学ホームページ | |
学部所在地 |
〒160-8582 東京都新宿区信濃町35 Google Map |
アクセス | JR中央・総武線信濃町駅下車、徒歩約1分。都営地下鉄大江戸線国立競技場駅下車、徒歩約5分。 |
学部学科・定員 | 医学部=医学科110 |
大学院 | 医学研究科=(博士)医学研究系専攻、医療科学系専攻、(修士)医科学専攻 |
おもな付属施設 | 大学病院、総合医科学研究センターなど。 |
沿革 | 大正6年、北里柴三郎を学部長に迎え、慶應義塾医学科として創設。大正9年に大学令により医学部となる。昭和27年に新制大学医学部設置。 |
大問4題から3題となり読解量も大幅に減少したが、記述解答量が増えたため時間的な余裕はない。設問は空所補充、和文英訳、英文和訳、内容一致が中心。まず基本的な文法と語法を習得し、英作文に特化した問題集に取り組む。制限英作文だけでなく、100語程度の自由英作文の演習も忘れてはならない。英文和訳の出題量も多いため、解釈の問題集を最低1冊は仕上げる。最後にジャンルを問わず700語程度の英文の読解演習をする。その際には速読より精読を重視して細部まで丁寧に読み込む必要がある。
22年度は全問が空所補充となった。大問2の出題が、20年度以前には10年以上出題されていた確率に戻った。大問によって問題の難度に開きがあり計算量も多いため、解答可能な問題を見極める力が必要。大問1の小問集合は基本的な問題が中心で落とせない。例年、大問2に確率漸化式が出題されるので、過去問演習が有効だ。後半の総合的な問題はレベルが高く、解法の丸暗記では通用しない。難関大の過去問で思考力を養っておくとよい。
大問4題。大問1は小問集合。大問2はグルタミン酸由来のペプチド結合の部位に注意が必要だった。大問3は本文の内容から装置を動かすイメージを構築してほしい。大問4は安息香酸などの実験操作、分配平衡、酸の定量、会合などの総合問題で良問だった。全体的に平易に見えるが、深い知識や迅速な判断が必要だった。例年同様、簡潔な論述(3問)、導出過程の記載(4問)などがあった。定量性を重んじる傾向があるため、各実験の価値を見出す視点を持っておこう。
21年度と同様に大問3題構成の記述式。20年度から3年連続で描図問題が出題された。「あなたの考え」を述べる設問や「実験の重要性・意義」を述べるような珍しい設問があった。22年度は全体的な分量が減少して、論述量も減少したため全体として易化した。例年、難度の高い考察問題が複数出題されることが多く、さらにそれを短時間で解く必要がある。本学の過去問や難関大や国公立大の過去問を使って、考察問題や論述問題の演習を十分にしておく。
例年通り大問3題。大問1は小問集合で、受験生に馴染みのないものも含めて様々な事例が出題されている。大問2は標準的なコンデンサー回路の問題、大問3は太陽による潮の満ち引きを扱った問題だった。大学のレベルを考慮すれば、誘導も丁寧で難問とは言えないが、広汎で正確な知識と事例を正確に把握する力が要求され、物理の実力が試される出題。また、日常生活における科学的視点を問う問題もみられる。論述対策も必要で、正確な用語を用いた論旨明快な文章が求められている。