金沢医科大学の傾向と分析

情報提供：医系専門予備校 メディカル ラボ
2025年04月時点の情報です。

金沢医科大学の入試問題の出題傾向と分析

英語

23年度よりは読解量が減少し、グラフ完成の問題が増加した。読解量は減少したものの、試験時間60分の中で解き切るのは容易ではない。その代わりに設問は比較的易しいので、要領よく解答する工夫をすれば時間内で解答できる。内容理解に関する問題だけではなく、発音・アクセントや主動詞選択など、バラエティに富む。大問で出題されることはないが、空所補充などで文法知識を利用できるので、文法学習は欠かせない。まず語彙力をつけ、段落要約を意識して読解演習に取り組む。最後に過去問で時間内に解答できるように工夫する。

数学

大問1に9年連続で出題されている確率は、数え上げる問題が多い。大問3は1日目にベクトル、2日目に数列が出題される。大問4も8年連続で数学Ⅲの微分法・積分法が出題され、接線、法線、極値、変曲点、面積、体積といった典型問題の出題が多い。例年、問題の難度は高くなく計算量も多くないが、ゆっくりと解法を考えている時間はないため、易しめの問題集で解法が瞬時に浮かぶようになるまで反復練習をするとよいだろう。図形が絡んだ問題も多く出題されているため、苦手な人は初等幾何、三角比、座標、ベクトル、複素数平面などの分野を超えた総合的な練習が必須。高得点が必要である。

化学

小問集合８問。2科目で90分。小問数や難度は例年同様で、各位の数字を答えたり、正誤問題が出題された。上記は1日目だが、2日目は油脂や陽イオン交換樹脂のスルホン化の割合や等電点を利用したアミノ酸の分離も出題された。試験時間が短いため、解答しやすい問題から取り組もう。物質量計算、各物質の性質、糖類・繊維などの基本問題を広く学習しておくこと。過去問と併せて、メディカルラボの実力判定テストにもチャレンジしておこう。

生物

23年度と同様に大問3題構成のマーク式。大問3題のうち小問集合が1題で、あとの2題はテーマ別の問題になっている。計算問題は毎年5問前後出題されているので、典型的な問題は解けるようにしておこう。また、小問集合があるため出題範囲が多岐にわたる。特別難しい知識が問われるわけではないので、知識に偏りがあると思わぬ失点をして、ライバルに差をつけられるおそれがある。広く浅く知識の確認をしておくことが望ましい。

物理

ここ数年、大問２題構成が定着し、力学と電磁気からの出題が多い。1日目、2日目の難度にほとんど差はなく、どれも基本～標準レベルの典型問題で構成されている。教科書傍用問題集や、市販の標準レベルの問題を解き込んでおけば、十分に対応できる。問題自体はそれほど難しくはないが、煩雑な数値計算が要求されることが度々あるため、ケアレスミスをすることなく丁寧に計算しないと、失点が積み重なってしまい合格点から遠ざかってしまう。過去問演習の際にも、丁寧な計算を心がけてほしい。