福岡大学の傾向と分析
情報提供:医系専門予備校 メディカル ラボ
2025年04月時点の情報です。
■養成する人材像・教育課程の特色
医療のプロフェショナルとしての誇りと広い視野を持ち、患者に寄り添い、地域社会に貢献する医師の育成が医学科の目標です。基本的医療専門知識と技術を身に付けるための基礎・臨床医学教育科目を基盤に、低学年からの早期臨床医学体験、共通教育、研究室配属を通し、医療人としての幅広い教養、生命倫理の重要性、科学的探究心、論理的思考力を修得します。高いコミュニケーション能力、グローバルな視野で地域に貢献できるように英語での医療面接も行います。高学年の診療参加型実習で病歴聴取、身体診察・手技など診察技能や診察所見に基づく臨床推論能力の向上をめざし、多職種連携教育、健康行動科学の重要性を追求します。また、医学科では「人が人を治療する」という原点に立ち、高い倫理観と豊かな人間性を併せ持った医師・医学研究者の育成を目指します。
■求める人材像(求める能力)
●知識・理解
高等学校の教育内容を学修し、医師になるための十分な基礎学力を有する人
●技能
自らの視点で物事を解釈・表現し、他者と良好な関係を築く能力を有する人
●態度・志向性
高い倫理観を有し他者を尊重でき、自律学習能力と自己研鑽を継続できる人
●その他の能力・資質
国際的な医療制度に関心を持ち、公衆衛生学的見地から地域社会に貢献する人
■入学者選抜のねらい
医学科は、学びや諸活動の中で挑戦し続ける意欲あふれる人材や、多様な背景を持ち、さまざまな能力を有する人材を国内外から広く受け入れます。
そのために、これまでに培われた基礎学力、活動や経験を通じて身に付けた能力、資質、学ぶ意欲などを、多面的・総合的に評価する多様な入学試験を実施します。
入試に関する問い合わせ先 | 入学センター/〒814-0180 福岡県福岡市城南区七隈8-19-1 TEL:092-871-6631 |
---|---|
募集要項の請求方法 | 入学情報サイト ※ 募集要項は紙媒体による配布を行わず、入試情報サイトに掲載予定。 |
大学ホームページ | |
学部所在地 |
〒814-0180 福岡県福岡市城南区七隈7-45-1 Google Map |
アクセス | 地下鉄七隈線で福大前駅下車、徒歩3分。JR博多駅から西鉄バスで約35~45分、福大正門前下車。 |
学部学科・定員 | 医学部=医学科110 |
大学院 | 医学研究科=(博士)人体生物系専攻、生体制御系専攻、病態構造系専攻、病態機能系専攻、社会医学系専攻、先端医療科学系専攻、(修士)看護学専攻 |
おもな付属施設 | 福岡大学病院、福岡大学筑紫病院、福岡大学西新病院、先端分子医学研究所など。 |
沿革 | 昭和47年に医学部を設置した。 |
例年通りの出題形式。23年度よりやや難化したが、それでも標準レベル。読解の比重が低いため、文法の学習は欠かせない。特に大問3は不適切な選択肢を選ぶ問題で、文法だけでなく文構造も理解しておく必要がある。読解問題は500語程度の標準レベルの読解問題集を丁寧に学習すれば対応できる。大問1では和訳問題も出題されるので、記述の練習もしておく。解答時間70分にしては分量が少ないので、速読ではなく精読に重点を置いた方がよい。
大問1が3題、大問2が2題で、空所が各2カ所ある小問集合。幅広い分野から出題され、整数やデータの分析、複素数平面は頻出だ。例年、難問というほどのものはないが、典型解法にはめるだけというものでもない。しっかりと学習していないと得点しづらい問題が多い。24年度は大問2の計算量が多く解きづらかっただろう。大問3の記述問題は例年、数学Ⅲの微分法・積分法の問題で基本的な内容が多いが、取り組みにくい関数の出題が増えている。これを丁寧に計算して完答できるかどうかが合否を左右する。標準的な問題を確実に素早く解く練習をするとよいだろう。
大問4題。他学部共通の標準問題で構成され、選択問題が多い。大問1は例年と同じ3問。大問2~4は典型問題だが、24年度のシュウ酸カルシウムの質量変化グラフ、中和点以降のpH計算、フェノール樹脂の中間体など「やや細かいところ」を見逃さない視点が医学部合格には必要だ。例年、どの分野も計算問題が多い。特に高分子化合物では、知識をもとにその計算問題に対応できるようにしておこう。過去問で出題傾向に慣れておくとよい。
23年度と同様に大問5題構成の記述式。23年度に久しぶりに出題された論述問題の出題はなかった。計算問題は23年度と同じく4問。考察問題も出題されるが、生物用語を問う知識問題が中心となるので、どの分野も偏りなく用語の知識をつけておくことが望ましい。出題形式が似ているので、過去問演習の一環として他学部の問題を解いてみることも有効だ。
大問3題構成で、2題はマーク式、もう1題は記述式。例年、力学と電磁気学は必ず出題され、残りの1題を波動、もしくは熱力学が占める。記述式の問題は、力学と電磁気のいずれか。基本~標準レベルの典型問題で構成され、試験時間に対する問題数もそれほど多くはないため、合格者の平均点は非常に高くなっている。つまり、1つのミスが合否に大きく左右する。過去問演習を通じて、まずは問題の難度を把握し、その上で選択肢の中から正答を探すことに慣れておきたい。また、見直しをしっかりと行い、ケアレスミスを防ぐ方策を練っておきたい。