通学生について

川﨑:はじめに、さいたま校に通う生徒さんの通学圏について教えて下さい。
中村:最も多いのはさいたま市内の生徒になります。埼玉県内では熊谷から通ってくる生徒もおります。県外になると群馬県の高崎市や前橋市。栃木県の宇都宮など北関東から通う生徒の割合が多いですね。
川﨑:埼玉県外からも通うケースが多いんですね。一人暮らしをされる方は少ないのでしょうか?
中村:約8割の生徒は自宅から通っています。遠方でも新幹線などを使って週末だけ来るという生徒が多いですね。約2割が、市内にマンションを借りて一人暮らしをしています。
川﨑:現役生はどちらの高校から来られるんですか?
中村:やはり、さいたま市内の高校が多いですよ。栄東、大宮開成、開智、淑徳与野など中高一貫の私立高ですね。浦和からも来る生徒もおりますが、都内に通う生徒と分かれている印象があります。
在籍チューターについて

川﨑:さいたま校にはチューターは何名ほどいるのでしょうか?
中村:登録者で23名くらいが入れ替わりで指導に来てくれています。人数は日によって多少前後していますけどね。
川﨑:ちなみにどちらの大学のチューターさんが多いんですか?
中村:最も多いのは慈恵会医科大ですね。慈恵の学生は超難関をくぐり抜けた経験があるので、生徒にとって「頼れる存在」になっています。当校まで埼京線一本という「アクセスのしやすさ」もあって頻繁に来てくれます。次いで、埼玉医科、日大、帝京のチューターが多いですね。
川﨑:チューターさんは、具体的にどんな対応をしてくれるんですか?
中村:基本的には質問対応がメインとなります。医学部は、他学部に比べてどの大学もレベルが高いですから、質問も多くなりますからね。チューターは、当校規定の学力検査をクリアできていることが採用条件になるので、質問対応もしっかりやってくれています。また、テストの採点なども一部対応していただく場合はあります。
大学入試の特徴

川﨑:埼玉医科大についての、面接・小論文の特徴など教えていただけますか?
中村:埼玉医科大は、面接はオーソドックスですが、小論文が特徴的ですね。マークシート方式の「書かせない小論文試験」になっています。イメージとしては現代文の試験に近いのですが、難易度はそれより高くなります。理系科目にだけ注目しすぎると足をすくわれてしまうかもしれないので注意が必要ですね。
川﨑:小論文が「難解な現代文試験」という点は要注意ですね。では、自治医科大の面接・小論文はどうですか?
中村:自治医科大は奨学金制度がある点や、各都道府県から2名合格者を出すという、少し変わった制度を持っています。その根幹にあるのは「地域医療を活性化する」ということ。一次試験でおこなわれる60分の集団討論形式の面接の時から、この点を頭に入れておかなくてはなりません。最初にお話したとおり、自治医科大は合格難易度が高いのですが、地域ごとに合格者数が定められています。志願者の少ない地域では倍率も少なくなるので、そこにチャンスがあると思いますね。
川﨑:なるほど、地域によっては多少点数が低くても受かる可能性はあるということですね。もう一つ、獨協医科大学の面接・小論文についても教えて下さい。
中村:こちらも割とオーソドックスですが、小論文については「要約」で1問、「意見を書く」で1問を90分で行うことになります。要約は苦手な生徒も多いので、しっかりと対策を行っています。獨協医科大で特徴的なのは英語です。通常800ワードくらいの長文問題が、1750ワードとかなりの長文になります。このために英語は「全部はできない」という形にもなりうるので、その他の数学や理科でしっかり加点することが大切になります。
川﨑:獨協医科大は英語が多少苦手でも、数学や理科が強ければチャンスはある。ということでしょうか?
中村:はい、可能性は十分にあると思いますよ。もちろん、英語もできるに越したことはないんですが、「英語で差をつける」という戦略は取りづらい出題傾向だと思います。
受験生へのメッセージ
川﨑:最後に、受験生へのメッセージをお願いします。
中村:受験においてはストイックに努力し続けることが大切です。「今日やるべきこと」を明日に回してしまうなど、ありがちですが、最終的にそれが「差」になってしまう。受験は結局のところ「やるかやらないか」です。努力を続けた人しか合格はできません。しかし、はじめから全員が強い意志を持って勉強に当たるわけではありません。初めは強制的に学び、学習を習慣化することからスタートします。勉強に慣れてくると成績が良くなる。成績が良くなればもっと頑張れる。そんな好循環を作り出すことが重要。ぜひ当校で「厳しさも乗りこえる精神」を育て、合格目指して共に邁進していきましょう。
(※本記事は2019年12月時点での内容になります。)